日本の議論

「児童ポルノ天国」の汚名返上なるか 改正児童ポルノ禁止法で「所持」も禁止に でも線引きはどこで?

 参議院法務委員会で改正法案に反対の立場から質問した山田太郎参院議員(元気)は「何が児童ポルノであるかは外形的に決まるが、その判断は人により、時代により変わる。入手したときは合法だったが、そのまま放置していたら違法になっていたということもあるだろう」と指摘する。

乱用懸念も…慎重な捜査を自戒

 これに対し、単純所持罪賛成派の平沢勝栄衆院議員(自民)は「これだけ議論の多い条項だから、警察は慎重に運用するだろう。日本は警察の捜査を検察がチェックし、令状発布で裁判所がチェックし、マスコミが報じることで社会がチェックする。明らかに児童ポルノであり、性的好奇心を満たしていることが立証できる事案を摘発するはずだ」と力説する。

 警視庁の捜査員も「検挙に踏み切るには、所持の経緯や画像の内容などから、違法な児童ポルノであることを客観的に立証する必要もある。運用には慎重にならないといけない」と自戒する。

「まるで麻薬か拳銃のよう」

 山田議員は「メールで送りつけられた画像の処分は削除して『ごみ箱』に入れるだけではダメで、ゴミ箱を空にしなければダメだと当局にいわれた。しかも、復元ソフトがあればまたダメだと…。持っているだけで処罰されるなんて、まるで麻薬が拳銃のようだ。芸術活動や日常生活などさまざまな場面で萎縮を招くだろう」とも主張する。

 なお、法務省の見解では、児童ポルノを電子メールの添付ファイルなどで一方的に送りつけられただけでは処罰されないが、ファイルを開いて内容を認識した上でパソコン内のフォルダに保存し直した場合などは「単純所持」と見なされうるという。また、学術研究や文化芸術活動、報道目的の所持に対しては、配慮規定が設けられている。