アメリカを読む

大統領選の足引っ張る撹乱兄弟 共和党・トランプ氏&民主党・サンダース氏 暴言・妄言も支持は拡大…

民主にも「トランプ現象」

 一方、民主党でも最低賃金を時給15ドル(約1800円)に引き上げろと主張しているサンダース氏が注目されている。来年の予備選・党員集会で初戦となるアイオワ州で行われたキニピアック大学の世論調査で33%の支持を集めたからだ。

 確かにRCPの平均ではクリントン氏62.8%に対してサンダース氏14.3%で、全米でみればクリントン氏が圧倒している情勢に変わりはない。ただ、サンダース氏への支持の背景には環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)など自由貿易の進展によって雇用の場が失われることへの白人中間層の不安があるとみられ、「トランプ現象」と共通する部分がある。

 「サンダース、トランプ両氏が党の指名を勝ち取ることはないだろう。ただ、誰が最終的に指名を受けるにせよ、2人の存在はホワイトハウスへの道をより険しくするはずだ」

 ジョージ・W・ブッシュ前大統領(69)の参謀として知られたカール・ローブ元大統領次席補佐官は米紙ウォールストリート・ジャーナルにこう寄稿し、2人を有力候補者の足を引っ張る「攪(かく)乱(らん)兄弟」と位置付けた。12年の大統領選が佳境を迎えた時、人工中絶をめぐって共和党のトッド・エイキン下院議員(68)=当時=が「レイプの場合は妊娠しない」と発言し、ロムニー氏の足を引っ張ったことを挙げ、トランプ氏が同じように共和党のブランドを汚す可能性があると指摘している。