産経女子特区

ムスリム女性(下)独創的ファッション…ハリウッドセレブ顔負けの王妃も

【産経女子特区】ムスリム女性(下)独創的ファッション…ハリウッドセレブ顔負けの王妃も
【産経女子特区】ムスリム女性(下)独創的ファッション…ハリウッドセレブ顔負けの王妃も
その他の写真を見る (1/5枚)

 2001年に起きた9・11(米中枢同時テロ)以降、ムスリム(イスラム教徒)に関心が集まる。ただ、最近は「イスラム国」や「ボコ・ハラム」などのイスラム過激組織が人質を残虐に殺害し、拉致した女性を「奴隷」にする行為などが、国際社会から非難されている。しかし、ムスリムについて、特に女性の生活や考え、ファッションも含め、よくわかっていない。

 「産経女子特区」はさらに、等身大のムスリム女性に迫ってみた。

イスラムのルール守り 独創的なファッション生む

 今年3月に東京で開かれたファッションの祭典「メルセデス・ベンツ ファッション・ウイーク 東京」に初参加した「ETU(エトゥ) by(バイ) Restu(レストゥ) Anggraini(アングライニ)」は、インドネシアのムスリム女性が立ち上げたファッションブランドだ。

 (1)顔と両手首の先以外のすべての体を覆う(2)透けない生地(3)ボディーラインを隠す…という宗教上の制約をふまえたうえでの、洗練された独創的なデザインが、母国のキャリアウーマンに支持されている。

 国民の87%、世界最大のムスリム人口2億2600万人を抱える同国。この有望市場に、日本の伝統織物産業の参入を支援しようと、4月には慶応大のインドネシア研究者らで「日本ムスリムファッション協会」(本部・東京都)が設立された。「日本製品への信頼度は大変高く、ファッションを通じて日本とイスラム圈との相互理解を深めたい」と代表理事の折田真一さん(36)。

 同協会理事で慶応大SFC研究所の野中葉研究員によると、ムスリム女性の服装規定の根拠となっているのが、コーランに書かれた2つの教えという。

 この大原則を守り、記述にない事柄については、時代や地域の人々の解釈により判断されてきた。現在でも、イスラム世界のさまざまな国や地域で、異なる服装が見られるのはこのためだという。

会員限定記事会員サービス詳細