さらば愛しき人よ

素人女性ヌードの美を極めたカメラマン、大竹省二さん 「人間知らねばよいものは撮れない…」

 テレビ番組の企画で、素人ヌードのきっかけを作ったものの《露骨で興味本位な写真は僕自身好みません。清潔なのがいいですね》というように、大竹さんのヌード写真には清潔感が漂っていた。欲情をかきたてることを目的にしたヌード写真が氾濫する時代になると、大竹さんの関心は仕事に真摯(しんし)に打ち込む人間の姿に移っていった。15年前、79歳の大竹さんはこう話している。《人間ほどおもしろいサブジェクトはありません。ドラマがあるんです。特に年輪が刻み込まれた人の顔にはドラマが凝縮されていておもしろい》(00年4月29日付産経)

 そんな大竹さんの代表写真集は『女-101人の肖像』と『昭和群像』か。

(桑原聡)

 (おおたけ・しょうじ)7月2日午後10時23分、心原性脳塞栓症のため東京都内の病院で死去。95歳。

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