さらば愛しき人よ

素人女性ヌードの美を極めたカメラマン、大竹省二さん 「人間知らねばよいものは撮れない…」

 秋山は大竹さんの印象をこう振り返っている。《昔の言葉でいえばハイカラさんだったネ。それにベランメエ調でサバサバしていた》《とても太刀打ちできないのは、女性にたいするやさしさだネ。だから、というわけじゃないけど、美人のお弟子さんが多いヨ》(84年3月1日付産経夕)

 大竹さんの名前がお茶の間に知られるようなったのは、71年から日本テレビ系「お昼のワイドショー」で、応募してきた一般の主婦やOLのヌードを撮る「美しき裸像の想い出」を担当するようになってからだろう。

 素人のヌードを撮るコツは? と問われた大竹さんは《女性とひと口にいっても性格は千差万別で、それを見ぬくことも必要だし、ただやたらと形だけ撮ってるならいいけど、人間対人間の仕事ですから、人間を知らなければいいものは撮れませんね》と答え、当時の女性についてこんな辛辣(しんらつ)な感想を述べている。《写真とってて思うのは、非常にご都合主義で、保守になったり、えらい進歩的になったり、ケース・バイ・ケースで自分に都合のいいように使い分けするのが今の女性じゃないかと思うな。ズルさといえばズルさ。自分の経験をハッキリ持ってないんじゃないかと思う。ウーマンリブとか何とかヘンに風潮に酔ってしまってね》(75年3月9日付産経)

 報道カメラマンとして修羅場を経験しただけに、醒めた目を持っていた。

 そんな大竹に弟子入りして名をなした女性写真家が、沼田早苗と織作峰子だ。秋山がうらやましがったようにともに美女である。

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