奈良県が県内の雨量や土砂災害の危険度などをインターネット上で発信する「奈良県土砂災害・防災情報システム」は台風11号が接近した16日午後3時半から、情報更新ができない状態になった。サーバーを冷却するなどしたところ同日午後9時ごろに復旧したが、現在も原因は不明で、県で調査を進めている。
県砂防・災害対策課によると、16日午後3時半から情報の更新が遅れ始めたため、同課は県内の市町村に気象庁の情報を利用するよう連絡。県のホームページ(HP)上にあるシステムへのリンクをクリックすると、気象庁の「土砂災害警戒判定メッシュ情報」が表示されるようにした。
システムは、市町村の避難勧告や住民の自主避難の判断基準にしてもらうことを目的に、平成21年度に導入。気象庁のデータを県庁内のサーバーで処理、県内の雨量情報や2時間後までの土砂災害危険度予測が色分けで表示される。これまで同様のトラブルは起きていなかったといい、今回のトラブルによる被害などはなかったという。