消費者の魚離れが進む中、各地の漁業協同組合連合会などが自慢の魚を選んで登録する「プライドフィッシュ」プロジェクトが進んでいる。これまでに34道府県で110の魚種が誕生。都心で取り扱う店舗も出てきており、魚の消費拡大に期待がかかる。(平沢裕子)
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季節ごとに選定
プライドフィッシュは、それぞれの地域で水揚げされ、旬であることが明確な漁師自慢の魚を選定し、JF全漁連(東京都千代田区)が紹介するプロジェクトとして、昨年6月に始まった。海藻などを含む魚介類全般が対象となる。選定は各都道府県の漁連などが、お勧めの魚種を季節ごとに1種類ずつ、年に4種類、3年間で最大12種類を選定する。それぞれの地域で食べられる店や購入できる店の紹介も行う。
全漁連広報の田附(たつき)りかさんは「おいしい魚を食べたいと思っても、何を選べばいいか分からないという人も多い。消費者に選ぶ目安を提供するため、地域ごとにたくさんあるお勧めの魚からあえて絞って選んでもらっている」と説明。魚の本当のおいしさや旬について消費者に周知するとともに、観光客に足を運んでもらうのが狙い。