芥川賞講評

「いやあ、又吉くんうらやましい、と」山田詠美選考委員

 --今年で芥川賞80年。又吉さんが好きな太宰治は第1回芥川賞を切望して取れなかったが、この賞についての思いを

 「私の思い、ですか?」

 --私の思いで(笑)

 「いやあ、又吉くんうらやましい、と思って(笑)。でも、芥川賞というのは新人賞であって、ベテランになる前の一番輝かしい時期に受賞するものだと思っていて。その輝きって、ほとんど一瞬であることが多いので、その一瞬をずっと続けていくというところに小説の別の面白さが出てくると思うので、これからも書き続けていってほしいなと思います。私、取れませんでしたけど、直木賞のおかげで何とか生きながらえてますので(笑)。芥川賞、そういうモチベーションを高める意味では素晴らしいもので、これから先、ものすごい長さがあるという可能性に満ちたものです。私もその人たちの未来に携わることができるというので、これからも真剣に選考していきたいと思います。受賞者を、みなさん応援してあげてください。ありがとうございました」