SS創設者が国連イベント出演 日本政府が抗議

 ニューヨークの国連本部で先月29日、国連と米国のNGOの共同イベントが開催され、国際指名手配されているシー・シェパード(SS)創設者のポール・ワトソン容疑者(64)が逃亡先のフランスからビデオ出演していたことが15日、分かった。(佐々木正明)

 ワトソン容疑者は日本や中米コスタリカがSSの過激な妨害活動を指揮したとして国際手配。国際刑事警察機構(ICPO)は、身柄の拘束と引き渡しを加盟国に要請しており、日本政府は、国連当局に「問題がある」と公式に抗議した。

 国連側は8日、イベントに誤解を招く内容があったとして「遺憾の意」を表明した。日本側の抗議を受けた対応とみられる。

 この催しは国連総会議長が主催した、気候変動に関するハイレベル会合の関連イベント。国連側はガイドラインに基づき、会議場の「場所貸し」をしただけで、事前にプログラムの中身をチェックしていなかった、としている。

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