交流サイトで「できたこと」共有、励まし合う 闘病経験生かして起業 

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交流サイトで「できたこと」共有、励まし合う 闘病経験生かして起業 
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 鬱症状に悩む人がウェブサイトで前向きに励まし合う事業を、鬱病当事者の東藤泰宏さん(33)が闘病経験を生かして立ち上げ、約1万人が登録するサービスに成長した。「つらいこと」「苦しいこと」を慰め合って否定的思考の連鎖に陥ることのないよう作られており、「孤立しがちな鬱の人は、似た人がどのように回復していくのかを知りたい」と話している。(寺田理恵)

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 ◆他の人を知りたい

 「今日は頑張りすぎなかった」というたわいない書き込みでも、他の利用者から「いいね!」と反応がある。鬱の経験者には、それが大変なことだと分かるからだ。

 このサイトは、軽度から中程度の鬱病患者らを対象に予防や回復、再発防止をサポートする「U2plus(ユーツープラス)」。鬱病の治療に効果があるとされる心理療法の一つ、認知行動療法に基づいて制作され、登録者同士が悩みを共有するコミュニティー機能を持っている。

 認知行動療法は、考え方や物事の受け取り方に働きかけ、悲観的な考えや行動を変えることで気持ちを楽にする心理療法。鬱の人が1対1でやりとりすると否定的な方向に引きずられたり、相手を傷つけたりすることがあるが、U2は書き込みに共感した利用者が「いいね!」や「やりたい!」などのボタンをクリックして反応する。

 利用者に対し平成24年9月に行ったアンケート(有効回答率49%)では94%が効果を感じていた。「気軽に書き込めて、他のユーザーからすぐにリアクションしてもらえるので、楽しく続けられる」(20代)などの声が寄せられている。「他の人がどのようにして病気と闘っているかを知ることができる交流の場が求められている」と東藤さんは言う。

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