安保法制公聴会

外交評論家・岡本行夫氏「立派な責任政党が誤ったキャンペーン」「現在の法制どう考えてもおかしい」

 そして、他国の海軍も外国と日本船舶を一緒に護衛しています。現在、海上自衛隊がやっていることは海賊対処法に基づく警察行為でありますが、相手が国または国に準ずる組織に変われば、自衛隊の行動は集団的自衛権に変わりますから護衛任務から離れなければならなくなります。イスラム国と称するISILは国に準ずる組織であると思います。彼らの勢いは減っていません。考えてほしいのです。海上自衛隊が襲撃してきた海賊を撃退した後に、ISILを襲撃したらどうなるのか。現在の法制では海上自衛隊は拱手、傍観しなければなりません。どう考えてもおかしい。

 弱い海賊に対してすら護衛艦を出動させて警護しているのに、より強大な襲撃者が現れれば、どうぞご自由に道を空けるのでしょうか。この法制に反対する人々がここのところをどう考えているのか分かりません。国際護衛艦隊は仮定の議論ではありません。1987年、イランの攻撃から湾内の商船隊を守るための国際護衛艦隊が組織され、日本も参加を要請されましたが、政府見解に縛られる日本は、護衛対象の7割が日本関係船舶であったにもかかわらず、参加は集団的自衛権の行使にあたるとして断りました。その結果、米国、英国、フランスなどの艦隊は日本船の護衛に当たりました。陸上においても内戦やテロが激増しています。