災害下の仮設トイレで成果 愛媛・大洲のダイドー化成、松江のメーカーと循環型バイオトイレ開発

 愛媛県大洲市のFRP浄化槽メーカー、ダイドー化成(上岡茂社長)は、汚水を放流しない「移動式循環型バイオトイレ」(BT)を環境関連機器メーカー「ビオ・ミクト」(松江市)と共同開発。電気や水道のない災害下の仮設トイレや山小屋などで成果を上げている。

 上岡社長は4年前に東日本大震災の被災地、「奇跡の一本松」で知られる岩手県陸前高田市に贈られたバイオトイレの開発、設置に協力。被災者から「においがない」など高い評価を得た。

 一般のバイオトイレは微生物によって汚水を処理するが、多くは汚泥が発生し、処理水を流す方式。BTは移動式水洗トイレで、汚水を浄化し循環させるシステムを採用し、汲み取りや上下水道が不要な仕様となっている。

 今回新たに開発したBTは太陽光と風力で発電し、リチウム蓄電池に充電。電気や水道などインフラが整備されていない場所での利用を見込む。

 上岡社長は被災地のトイレ事情について、「非常時は簡易な仮設トイレで我慢できるが、長期の避難所生活では、落ち着かず不便な生活を強いられていた」と話す。

 同社は、南海トラフ地震対策として、公園などへ仮設トイレの設置を提案する。4トントラックに積載し、被災地へ移動できるためだ。昨年は山梨県南アルプス市の櫛形山(標高2051メートル)に設置したトイレが登山者らに評価され、新たな設置も検討されている。

 同社は平成2年創業。ダイキアクシス(松山市)向けの浄化槽の製造が本業。上岡社長は「環境面で社会貢献を果たしたい」とバイオトイレに意欲を燃やす。

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