アジアの目

注目集まる「陸のASEAN」の経済統合 日本は人材開発などで「寄り添う交流」を

 東南アジア諸国連合(ASEAN)経済共同体(AEC)が今秋に発足するのを前に、タイを軸にカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムのCLMVの各国が中心となる「陸のASEAN」への注目が高まっている。

 ASEAN統合が人、物、金のより自由な移動の実現を目指す中、これらメコン圏にある陸続きの国々が物理的なつながりを強めることは、島(とう)嶼(しょ)部のASEAN各国に比べ容易であるうえ、いずれも中国と近接していることが特徴だ。

 一方で、これら陸のASEAN各国はいずれも親日国だ。日本としてもASEAN統合を支援する中で、安い労働力を求めるチャイナプラス1としての位置づけにとどまらず、技術移転や人材開発などに取り組み、ともに成長を目指す姿勢が重要だ。

タイ、中国が鍵

 日本アセアンセンターが22日に開催した「陸のASEANセミナー」には、会場からあふれるほどの聴衆が集まり、講演を熱心に聞き入った。

 ASEANでは、先行するシンガポールやマレーシア、タイ、そして域内最大の2億5000万人の人口を抱えるインドネシアが日本企業の注目を集めてきた。これに対し、タイを除くメコン各国は、いずれも1人当たり国内総生産(GDP)がミャンマーの約870ドル(約10万7800円)、カンボジア約1020ドル、ラオス約1630ドル、そしてベトナムの約1900ドルと、いずれも発展の途上にある。こうしたメコン圏の成長の鍵を握るのが、タイと中国だ。

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