悪質な自転車運転者に講習を義務づける改正道路交通法が施行され、1カ月が経過した。全国的にイヤホンやスマートフォンを使いながらの運転を気にかける人が多い中、大阪府警にはこんな声が寄せられているという。「『さすべえ』は大丈夫なのか」-。自転車のハンドルに傘を固定するための傘スタンドだ。府警は「けがをさせたら安全運転義務違反に問われる可能性も」として使用を控えるよう呼びかけているが、製造・販売元は「違法なものではないのに…」と困惑している。
スマホに匹敵
「片耳イヤホンはダメなんですか?」
「自転車に乗りながらスマホで話すのは?」
改正道交法が施行された6月1日以降、全国の都道府県警察にこんな相談が相次いだ。講習の対象となる危険行為は14類型あるが、警察庁によると、イヤホンやスマホの利用に関する相談が大半だという。
そんな中、大阪が異色の傾向をみせている。
「スマホや携帯電話の問い合わせが多いのは同じだが、さすべえもそれに並ぶくらい」と府警担当者。ある警察署では、1日4~5件寄せられた相談のすべてがさすべえに関してだったこともあるという。