【ボン=宮下日出男、ソウル=藤本欣也】ドイツ西部ボンで開催中の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で、日本が推薦した「明治日本の産業革命遺産」(福岡など8県23施設)を世界文化遺産に登録する審査は、5日午後(日本時間5日夜)に持ち越されることが決まった。政府関係者が4日、明らかにした。
日韓は6月の外相会談で双方の推薦案件が登録されるよう協力することで一致していたが、審査時の韓国側の発言内容をめぐり、直前の調整が難航しているとみられる。
韓国の聯合ニュースによると、韓国政府代表団の関係者はボンで4日、日本との調整の見通しについて「五里霧中だ」と語った。聯合は3日、審査の前後に韓国側が行う意見陳述をめぐり、日本側が事前調整を要求、韓国側が難色を示していると伝えていた。