拉致再調査

遺骨偽造、新たに研究か 物証工作の過去、日本側警戒

 北朝鮮は平成14年9月の日朝首脳会談で、「死亡した」と説明した拉致被害者に関し、さまざまな偽装工作を繰り返してきた。水害などで流失したと主張して「遺骨はない」という不可解な説明のほか、被害者のものとする遺骨を提示し、日本政府に偽物と見破られたこともあった。北朝鮮が「遺骨偽造」の研究を進めているという情報もある。被害者に関する有力な生存情報を持つ日本側は今回の再調査でも、北朝鮮側の動向に警戒を強める。

 6月16日に開かれた超党派の拉致議連総会。外務省の伊原純一アジア大洋州局長に向かって横田めぐみさん(50)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(79)はこう訴えた。

 「『これがあなた方の子供たち(被害者)の遺骨です』といって、持ってこられても私たちは絶対に受け取りません。そんなもの持って帰らないでください」。拉致被害者らの再調査から1年となり、報告期限ともされる7月4日を前に、被害者家族の緊張感は高まっていた。

 その背景には、拉致被害者の支援組織「救う会」が入手した情報がある。北朝鮮が最近、高温で焼いてDNA型鑑定が困難になった骨に、別人の体液などを混入し、別人の遺骨に偽造するという実験を進めているというのだ。