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民主党は今、「言論統制」批判の大合唱だ。自民党若手議員の勉強会であった報道機関に圧力をかける発言をめぐり、安倍晋三政権への攻勢を強めている。岡田克也代表は「自民党のおごりだ」と批判し、安住淳国対委員長代理は「マスコミをコントロールできると思っていること自体が常識がない」と鼻息が荒い。
自民党若手の私的な会合の発言で、党総裁の安倍首相に謝罪を求めているが、果たして民主党は今回の問題を批判する資格はあるだろうか。物忘れが激しい人たちが多いようなので、民主党政権時代の数々の「言論統制」や「報道への圧力」を調べてみた。
以下に列挙するもの(いずれも肩書は当時)は、内輪の会合での一議員の発言ではなく、首相や閣僚、党幹部らによる公式の場での出来事ばかりである。都合の悪いことは忘れ、立場が変われば、天につばするような批判を平気でできる神経のずぶとさにはあきれるやら、感心するやら…。厚顔無恥でなければ野党議員は務まらないようだ。
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【(1)菅直人首相の質問拒否】
平成22年6月8日に就任した菅首相は就任記者会見で、いきなり「ややもすれば取材を受けることによって、政権運営が行き詰まる」と述べ、取材を忌避する姿勢をあらわにした。当時ルール化していた原則毎日行う「ぶら下がり取材」にも消極的で、同年11月18日には、首相秘書官が報道陣に「通告外の質問をするなど信頼関係を壊すことがあった場合は、その場でぶら下がりを打ち切る」と一方的に言い渡した。