ギリシャ危機

中国がギリシャに急接近、狙いは欧州進出の足掛かりか 国債購入約束の情報も…

 緊縮財政に反対するギリシャのチプラス政権発足後の今年3月、ドラガサキス副首相と、コジアス外相が中国を訪問した。中国からの投資と観光客の誘致が目的だが、中国からの経済支援を得るのが真の狙いとみられる。中国側との会談の詳細は発表されていないが、将来的にギリシャの国債購入などを中国側が約束したとの情報もある。

 中国が対ギリシャ支援に動いているのは、欧州での中国の存在感と影響力の拡大に加え、ギリシャの最大の港湾、ピレウス港の開発整備に中国企業を参加させ、工事を主導したい思惑があると指摘される。中国が欧州への陸海路のインフラ整備を進める「新シルクロード(一帯一路)構想」で、ピレウス港は欧州の関門といわれる。同港を確保すれば、将来的に中国海軍が欧州に進出する際の足掛かりにもなるといわれる。

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