楢葉町役場、来月上旬にも帰還 「お盆前」解除へ体制整備

 東京電力福島第1原発事故で全町避難し、政府が「お盆前」の避難指示解除の方針を示した福島県楢葉町が7月上旬にも、同県いわき市に置いている役場機能の大半を町に戻し、本格的に業務を再開させる準備を進めていることが26日、関係者への取材で分かった。避難指示の解除前に役場機能を戻すことで、住民帰還に向けた体制整備を急ぐ構えだ。

 人口約7400人の楢葉町は原発事故でほぼ全域が比較的放射線量が低い「避難指示解除準備区域」に指定されている。町は今春以降の住民帰還に向け、平成26年6月から役場機能を徐々に町内に戻してきた。

 今回、町内に戻すのは総務課や復興推進課などの基幹組織。いわき市や同県会津美里町に置いている3つの出張所は避難生活を続ける住民のために残すが、そのうち、いわき明星大に置いている出張所は10月をめどに退去準備を進める。

 町によると、町議会6月定例会が4年ぶりに町内の議場で行われるなど帰還が進んでいることから、役場機能の大半を町内に戻す判断をしたという。

 町では4月から住民が長期間滞在できる「準備宿泊」が3カ月間の予定で行われているが、登録は326世帯688人(6月25日現在)にとどまっており、政府は期間を当面延長する考えを示している。

 政府は今月12日に改定した福島の復興指針で、県内の避難指示解除準備区域と居住制限区域を29年3月までに解除する方針を表明している。

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