話の肖像画

食生活ジャーナリスト・岸朝子(5)自分で作って家族に食べさせないと

 〈半世紀を超す食べ歩きの経験に裏打ちされた情報は、接待や旅行のときなどの店選びに重宝されている〉

 舌は確かなつもりですし、おいしい店を選んではいますよ。だけど、味の好みや食事にどの程度お金をかけるかは人それぞれ。それに、食べ歩いて評価をあれこれしゃべっているだけではなく、おいしいものは自分で作らないといけない。家族全員の食事をですよ。家族に食べさせて、健康を維持することが大切です。実家は食を大切にする家庭でした。わが家では全員が料理を作ります。

 〈91歳の現在、個人事務所を構え、料理記者歴を「更新」している〉

 今も毎月、食べ歩きの取材に出掛けています。元気の秘密は、恩師や父と母の教えである「食は生命(いのち)」という考え方を実践してきたこと。食を大事にすることは命を大事にすることで、「おいしく食べて健康長寿」がモットーです。当たり前のことだけど、今も好き嫌いなく3食きちんといただいていますよ。お酒も楽しみます。

 最近は朝食を食べない子供が増えているそうですが、食については父親も母親も面倒をみないといけません。忙しくても工夫してね。「食は生命」。これは覚えておいてください。(聞き手 寺田理恵)

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 次回は元ニューヨーク・タイムズ東京支局長のヘンリー・S・ストークスさん

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