上海株暴落

中国バブル相場崩壊の前兆 前週から下げ止まらず 「所得倍増計画」に黄信号

 日米欧などの市場が機関投資家中心なのに対し、中国は市場の8割が売買経験の少ない個人投資家という状況で、わずかな材料でも相場が大きく変動する。

 その分、身近な経済政策に敏感に反応する。経済アナリストによると新たに不安視され始めたのは、「2020年に名目の国内総生産(GDP)と個人所得を10年比で倍増させる」と中国共産党が12年11月に打ち上げた公約に黄信号がともり始めたこと。共産党と政府が年内にも策定する16年からの「第13次5カ年計画」で、年率の成長率目標が現行より0.5ポイント低い6.5%に設定される、との報道が相次いでいる。

 市場では11~15年の第12次5カ年で設定された目標と同じ7.0%を継続しなければ、GDPも個人所得も倍増計画の達成は難しいとの見方が主流。株式以外に頼みの綱の不動産市況も低迷続きだ。このため、成長率目標の見直し観測で個人投資家は所得倍増計画は達成できず、株式市場も伸び悩むとみて資金を預金に戻すケースが増えてきた。

 思惑買いのバブル相場となった中国株は、個人投資家の失望感とともに引き潮が始まったようだが、下落局面が週明け以降も続けば鈍化傾向にある中国の製造業や不動産などの資金調達にも影を落とし、実体経済の足を引っ張る。東京やニューヨークなどの市場にも飛び火する懸念があり、市場は警戒を強めている。