NHKは26日、来年4月から放送する連続テレビ小説が「とと姉ちゃん」に決まった、と発表した。ヒロインの常子(つねこ)とその家族が静岡・遠州や東京・深川などを舞台に、戦前から戦後の激動の時代をたくましく生きていく物語で、放送中の「まれ」、9月スタート予定の「あさが来た」の後番組となる。
昭和初期、静岡・遠州で育った常子は、12歳で父親を亡くすものの、持ち前の明るさで母と2人の妹の「父(とと)」代わりになって養っていく。やがて終戦を迎え、戦争で傷ついた女性や子供を目の当たりにした常子は「これからの世の中は女性が幸せにならなくてはいけない」と決意。女性向けの雑誌作りに着手することになる-という筋書きだ。
雑誌のくだりは、生活総合誌『暮しの手帖』の創業の経緯をモチーフにしているという。制作統括の落合将チーフ・プロデューサーは「現代の日本は『何が幸せなのか』が揺らいでいる時代。改めて、家族や幸せとは何なのかを、ヒロインの奮闘を通じて描きたい」と狙いを説明。その上で、「とはいえ、朝ドラの基本は人情ホームコメディー。笑って泣ける朝ドラをお届けしたい」と語った。
脚本は、ドラマ・映画「妖怪人間ベム」やアニメ「TIGER&BUNNY」などを手掛けた西田征史さん。クランクインは今秋を予定している。