中国 6兆円新ファンドを設定 インフラ投資で日本に対抗

 すでに中国人民銀行(中央銀行)は、シルクロード基金を通じて4月にパキスタンの発電所向けにドル建て融資を決めた。これらの投資ファンドは、習近平指導部の独断で投融資案件を即決できる。インフラ建設に伴う環境評価の不備や軍事転用リスクなどに、国際社会の監視の目が行き届かない恐れがある。

 57カ国の創設メンバーとの調整をほぼ終えたAIIBは、資本金1千億ドルのうち、中国が財政支出で約298億ドルを出資し、運営上の拒否権を握る。

 中国主導の3組織の資金量は合計で約1900億ドルにのぼる。日本はADBの支援額を積み増し、案件の採算性なども十分に勘案しながら「質の高いインフラ投資」をめざすとしているが、規模では1100億ドルにとどまる。「量」の中国と「質」の日本という競合の構図が浮き彫りになった。

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