踊り場のソニー(上)

過去7年で15回の業績下方修正 成長3事業で「低収益」脱却へ 黒字化に執念

 「原案通り可決されました」

 23日、ソニーの株主総会は目立った波乱もなく、淡々と終了した。だが、議長を務めた社長の平井一夫の表情は、最後まで硬いままだった。

 理由の一つに、米議決権行使助言会社インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が、平井の取締役再任議案に反対するよう推奨したことがあったとみられる。議決権行使の詳細な結果は後日公表されるが、機関投資家の反対票により、平井に対する賛成率はある程度、押し下げられた可能性がある。

 ISSは今年から、資本の効率的な活用を示す指標、株主資本利益率(ROE)が5年間の平均で5%に満たない企業のトップ再任に反対している。エグゼクティブ・ディレクターの石田猛行は「多くの投資家が求めている最低水準で、満たせない経営者は役割を果たしていない」と語る。

 ROEは最終損益を株主資本で割って求める。前期までの2期連続を含む過去5年で4回赤字だったソニーのROEは、過去5年間のうち平成25年3月期を除いてマイナス。昨夏には、ROEを主要指標として選定する株価指数「JPX日経インデックス400」の構成銘柄から除外された。