軍事ワールド

ナチス・ドイツの「象徴」を掲げるウクライナ義勇軍…米国がミサイル供与をやめた理由

 22年にはスターリンのソ連に一共和国として組み込まれ、第二次大戦前には農民が飢餓状態になっても穀物を輸出にまわすというスターリンの政策によって大飢饉(ききん)が発生、数百万人が餓死した。

 これも、土地の国有化など共産主義に反対する農民の数を調整するための「人工的な大飢饉」だったとして、米国などは虐殺だとしている。

 こうした状況下で第二次大戦が勃発。ソ連軍を電撃作戦で蹴散らし侵攻してきたナチス・ドイツの部隊は、ウクライナの少なくない人々に「ソ連を駆逐した解放者」として迎えられることになったとされる。

「アゾフ=ネオナチ」で、米国が支援拒否

 実際にはナチスもウクライナの独立を認めず、むしろ戦争で国土が荒廃しただけだった。しかし当時は独立運動家らがナチスのSSに入隊するなど、反ソ連感情は消えることがなかった。武力でソ連を撃退したナチスのイメージは「アゾフ大隊」の構成員にも強く影響しているのは間違いない。

 ユダヤ人虐殺の中心となった内務省SSと、前線でソ連軍と戦った武装SSとは別組織だったことに加え、ヴォルフス・アンゲルの印章は武装SSだけでなく、国防軍の部隊も複数用いていたこともあり、アゾフ大隊が気軽に部隊章などに取り入れた一因とみられている。

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