甘さ世界一「包近の桃」 岸和田の農家ギネス登録 - 産経ニュース

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甘さ世界一「包近の桃」 岸和田の農家ギネス登録

 大阪府内最大のモモの産地、岸和田市包近(かねちか)町の農家が、土壌改良や肥料にこだわって栽培したモモの糖度がギネス世界記録に登録され、大阪産(もん)「包近の桃」の人気とブランド力を押し上げている。

 包近の桃は通常でも10~12度の糖度があり、十分に甘い。同町の農家「マルヤファーム」代表の松本隆弘さん(49)が育てた「まさひめ」は糖度22・2度で「世界一甘いモモ」の栄冠を手にした。

 松本さんは地元に生まれ、平成9年の結婚を機に本格的に農業に打ち込んだ。16年からはリンゴ栽培ですでに採用されていた微生物を利用した土壌改良材に着目してモモ栽培の研究を続けてきた。

 肥料配合に独自の工夫を凝らすなど手間や費用は3倍にふくらんだものの、1年目から糖度は飛躍的に向上し、まもなく糖度計のセンサーを振り切るほどになった。「当初は『しつこい甘さ』と周囲の評価はさんざんでしたが、それに奮起して地道な改良を重ねました」という。

 その結果、果実らしくさわやかで濃厚な甘さを実現できるようになり、23年ごろからギネス記録を意識するようになった。

 ギネス記録にモモの糖度のカテゴリーはなかったが、府の協力も得て認定基準作りからギネス側に働きかけ、昨夏に収穫した「まさひめ」のデータで今年5月末に認定証が届いた。

 松本さんは「農家は工夫が大事。今後は(自身の)記録更新を目指す」と抱負を語っている。

 ギネス認定の「まさひめ」は7月下旬が収穫時期。ネット上での予約販売はすでに完売したが、地元JAの農産物直売所「愛彩ランド」(岸和田市三ケ山町)には期間中1日数十パックが卸されるという。

 包近桃出荷組合の選果場(電)072・441・2304では極早生の「はなよめ」から順次モモの出荷が行われているが、ギネス効果もあって即売コーナーに連日長蛇の列ができ、組合員らがうれしい悲鳴をあげている。