開発ヒストリー

社長の一声で生まれた住友不動産「新築そっくりさん」 「建て替えの半額」売りに受注累計は9万戸突破 

 約1年後に基本モデルが完成し、建て替えに比べて費用を約50~30%減らせる道筋がついた。

 「活用できる資材はそのまま使う、というのが基本」。新築そっくりさん戸建事業部長の中野誠氏はこう説明する。例えば、台所や浴室といった水回りは基本的に設備の交換が必要となるが、基礎や柱などは再利用しやすい。建て替えでは必須となる外構工事や屋外の給排水工事なども省ける。これにより、建て替え時に比べ、かかる費用を最大で半分に抑えられる。

 前例のない商品だけに、発売前は社内にも消費者に受け入れてもらえるのか半信半疑の見方があった。だが、8年4月9日のある新聞で新築そっくりさんの記事が掲載されると、その日の朝は全国から問い合わせの電話が殺到し社内の電話回線がパンク。一転、「これはいける」との期待が高まっていった。

広がりを見せる顧客層

 累計の受注棟数は9万棟を超え、25年度の売上高は年間で初めて1000億円の大台を超えた。中野氏は「ライフスタイルを踏まえ、顧客がどんな住まいにしたいのかを知り、積極提案することが競合との差別化につながる」と語る。

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