開発ヒストリー

社長の一声で生まれた住友不動産「新築そっくりさん」 「建て替えの半額」売りに受注累計は9万戸突破 

 古い家は建物の状態も千差万別。社内では、「もとの構造を生かしながら大規模リフォームするのは、建て替えよりも工事が難しく、費用もかさむ」という声が主流だったが、高島社長は「建て替えの半額で、しかも耐震補強工事を行う」と、非常識への挑戦を指示した。

 「古い家は仕組みや状態をよく把握しないとリフォームできない。ひたすらケーススタディーを積み重ねた。200棟は調べた」。新築そっくりさんの事業化を技術面で支えた新築そっくりさん戸建事業部技術センターの神山邦英氏はこう振り返る。

 調査対象としたのは、自社の再開発地域に残っていた、築20年や25年の戸建て住宅。建築構造や間取りの特徴を分析するとともに、長い年月を経るとどの部位がどう傷んでいるかなどを徹底的に研究し、データを蓄積していった。

住宅業界の常識覆す

 本社に近い東京・西新宿にあった古い戸建て住宅を「実験棟」とし、実際に大規模リフォームに取り組んで問題点を洗い出した。当時、営業担当の吉田直樹氏(現在は埼玉西事業所長)は現場に一日中立ち続け、「(低コスト化を実現する上で)どういう職種の職人がどういう動きをするのか、丹念に探った」。

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