国際通貨基金(IMF)の古沢満宏副専務理事は、準備資産における人民元の取り扱いやギリシャの債務問題について答えた。一問一答は以下の通り。
--ギリシャの債務問題の状況は
「IMFと欧州連合(EU)、欧州中央銀行(ECB)とで、ギリシャ当局からの提案を待っている状況だ。具体的な方策がないとなかなか合意に至らない。残された時間は少ないが、双方で努力している」
--人民元の準備資産入りの議論の進捗(しんちょく)は
「正直、まだ議論は始まったところ。ラガルド専務理事も入るか入らないかではなく時期の問題と発言した。今年は駄目で2020年というのは考えづらい。貿易規模と自由に取引可能な通貨という2つの取引基準があるが、価値や使い勝手がいいものを皆で持つというインセンティブ(報奨)の下では、いろいろなアイデアが可能だと思う」
--今後、世界経済の変動にどう対応するか
「IMFは実際に危機が起こってからではなく、起こる前にお金を用意して、いつでも引き出せる仕組みだ。国際金融機関としてのサポート策はいろいろな進化を遂げつつある。世界的な危機が起こらないよう、早めに対応する」