実際、同センターなどに寄せられた主な相談事例をみると、冷凍おにぎりを電子レンジで解凍しようとしたところ、庫内上部から火が出たという事例や、10年前に購入した電子レンジで餅を軟らかくしていたら、突然、レンジ右側面から小さい火花が散り、穴が開いたなどという相談があった。これらは庫内の汚れが原因とみられるという。
一方、食品の加熱しすぎが原因と思われるものとしては、電子レンジを使用中、芋が焦げて発火したというものや、電子レンジでジャガイモを10分間加熱したところ、ジャガイモが燃え、レンジから煙が出たという相談が該当する。
同センターの統計によると、27年1月までに寄せられた669件の相談のうち、359件が電子レンジ庫内の発煙・発火事案で、このうち、汚れの付着が原因となった発煙・発火は少なくとも74件。また、加熱しすぎによる食品の発煙・発火と確認できたものは少なくとも122件あったという。
庫内の圧力上がり、扉が開くケースも
同センターは今年1~2月、事故事例から検証テストを実施した。
マイクロ波の出口に取り付けられているカバーに食品のカスを付着させ、市販の冷凍おにぎりを加熱したところ、加熱開始直後からバリバリという異音とともに激しく発火したり、火花が散る様子が確認された。加熱中、この現象は断続的に続いたが、動作を停止すると、マイクロ波の照射が止まるため、発煙・発火は収まった。