関西の議論

松江城執念の軌跡 国宝再指定を決めた「祈祷札」の発見 格下げから65年、ついに悲願達成

 こうした官民一体の取り組みで成し遂げた松江城の国宝指定。国宝効果はてきめんで、答申後初の週末となった5月16と17の両日で前週の約1・8倍の3665人が訪れた(松江城山公園管理事務所調べ)。また、松江城を紹介するホームページも、答申当日の15日だけで通常の10倍超ものアクセスが集まった。

 島根県では、出雲大社(出雲市)の約60年に一度という遷宮のクライマックス「本殿遷座祭」が25年5月に終わり、観光効果が徐々に落ち着いている。

 鷦鷯(ささき)修一・松江観光協会会長(85)は「遷宮が一段落したときに、今回のめでたい話。城の美しさは変わらないが、『国宝』のインパクトは相当なもの」と期待を込める。

 城周辺を巡る遊覧船の屋根には「祝 松江城国宝へ」の横断幕が掲げられるなど、祝福ムードが広がるなか、松江城の新しい歴史が始まろうとしている。