正論

集団的自衛権は違憲といえるか 駒沢大学名誉教授・西修

 政府は、国連加盟に際し、何ら留保を付さなかった。それゆえ、本来、自衛権のなかに個別的自衛権と集団的自衛権をともに入れて解釈すべきだった。現在の政府統一解釈は、昭和56年5月29日の『答弁書』によっている。「我が国が、国際法上、このような集団的自衛権を有していることは、主権国家である以上、当然であるが、憲法第九条の下において許容されている自衛権の行使は、我が国を防衛するため必要最小限度の範囲にとどまるべきものであると解しており、集団的自衛権を行使することは、その範囲を超えるものであって、憲法上許されないと考えている」

 この答弁書は、昭和47年10月14日の政府提出『資料』に依拠する。当時は、「非武装と反安保」を唱える社会党が一定の勢力を保ち、同党の執拗(しつよう)な攻撃に対して、政府は防戦を余儀なくされた。したがって、論理的な帰結というよりも、政治的な解決という色彩が色濃く反映された結果といえる。

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