浪速風

真に平和を守るのは

目からうろこが落ちた。評論家の八幡和郎さんが僚紙・夕刊フジの連載に書いていた。「戦後日本については、憲法第9条の世界史的な意義はいまのところ認めがたい。それがいかに素晴らしい理想であっても、70年近くたっても一国たりとも追随する国がないからだ」。そうなのだ。

▶戦争に巻き込まれずにすんだのは憲法9条のおかげという主張がある。「ノーベル平和賞を」という運動もあった。それほど価値のあるものなら、憲法を改正して「戦争の放棄」を盛り込む国があっていいはずだ。世界はそうは考えない。いや、日本人の多くもそんな幻想からとっくに醒めている。

▶安全保障関連法案に反対する集会やデモを「60年安保に似てきた」と書く新聞がある。昭和35(1960)年6月、国会は連日「アンポ反対」のデモに包囲された。あの時も「戦争に巻き込まれる」と声高に叫ばれた。しかし、改定された日米安保が平和の支えになったのは揺るぎない事実だ。