病院と薬局の「敷地内併設」容認へ 厚労省が規制見直し

 厚生労働省は9日、病院の敷地内に薬局を併設することを認める方針を固めた。これまで同省は「医薬分業」の一環として、病院と薬局を同じ建物や敷地内に併設することを認めない参入規制を省令で定めていたが、患者の利便性を考慮して、薬局の経営の独立性確保を前提に、敷地内に併設する「門内薬局」を認める方針に転じた。

 厚労省は薬の過剰投与といった薬漬けを防ぐため、病院の窓口で薬を受け取る「院内処方」より、医師の処方箋を受けて薬局の薬剤師が調剤する「院外処方」を推進してきた。構造的にも病院と薬局間に道路やフェンスの設置などを定めている。

 これに対し、政府の規制改革会議は病院で処方箋を受け取り、薬をもらうのに道を挟んだりした薬局まで行くのは不便で、高齢者や体の不自由な人の負担が大きいとの観点から見直しを求めていた。

 当初は反発していた厚労省も「高齢者らへの対応は配慮したい」と歩み寄り、「嫌がらせのような規制は見直す」(幹部)として、フェンス設置などの形式的な規制をなくし、利便性を改善する方向に傾いた。ただ、病院の建物内に薬局を併設するのは「母屋と店子(たなこ)の関係になり、薬局の独立性が保てるか疑問」と難色を示しており、敷地内の併設にとどめる見通しだ。

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