戦後70年

風呂敷に染められた「戦闘機」生活必需品に見る「戦争」

戦時中の風呂敷を広げる「ふろしき研究会」の森田知都子さん=京都市北区
戦時中の風呂敷を広げる「ふろしき研究会」の森田知都子さん=京都市北区

 戦後70年に合わせ、戦時中に使われた風呂敷を集めた異色の展覧会「戦争を染めた風呂敷展」が19日から京都市内で開催される。国威発揚や戦意高揚のメッセージが日用品にまで及んでいたことを示す貴重な資料で、主催者は「当時は日用品に戦争が描かれるほど、戦争が身近だったことを知ってほしい」と話している。

 南洋に飛ぶ飛行機や、軍隊ラッパ。展覧会を主催する市民団体「ふろしき研究会」(京都市北区紫野)は戦争に関連した絵柄が染められた風呂敷約40枚の展示を予定しており、風呂敷を通じて当時の世相を感じ取ってもらうことを狙う。

 絵柄はさまざまだ。富士山、日章旗などが描かれているものや、「忠君愛国」などの文字が染め抜かれているものもある。日本の艦隊や二百三高地などが描かれた風呂敷は、日露戦争の勝利を祝ってつくられたものとみられるという。

 同会代表のコピーライター、森田知都子さん(68)は「20世紀の初頭には風呂敷に戦争を描く風習があったのではないか」と指摘。当時の風呂敷について「連帯感や一体感を高めるためのものとして効果を発揮した。お土産や記念品として渡されることもあり、今でいえば、キャンペーン用のTシャツのようなものだった」と話す。

 風呂敷は昭和50年代ごろまでは庶民の生活必需品として使われていたが、次第に使用されなくなった。風呂敷がすたれることを危惧した森田さんらが平成4年に同会を立ち上げ、各地の風呂敷について調査しているという。

 展覧会の会場は京都市左京区の法然院で22日まで。入場無料。今後は東京都や愛知県でも展覧会の開催を予定している。

会員限定記事会員サービス詳細