上州この人

群馬わんにゃんネットワーク理事・山田由紀子さん

 ■人と動物、幸せに生きる社会目指して

 犬猫殺処分ゼロを目指して活動しているNPO法人群馬わんにゃんネットワークと高崎市が共催で初の動物愛護講演会「いのち」を14日、同市末広町の市総合福祉センターたまごホールで開く。講演会を企画した同ネットワーク理事の山田由紀子さんに日頃の活動や講演会の狙いなどを聞いた。 (椎名高志)

 --ネットワークの活動としてどのようなことに取り組んでいますか

 「高崎市の動物愛護センターに持ち込まれたワンちゃんや猫たちを保護して譲渡する活動が主。毎週日曜日には愛護センターで譲渡会を開いている。そのほか、インターネットでも全国の人とやりとりをしており、譲渡が成立すれば相手宅まで届けることもある」

 --譲渡会はどのように行われるのでしょうか

 「ワンちゃんを迎え入れたいと来てくれた人とワンちゃんのマッチングをするが、その際には家庭の事情とかも含め、話し込みを十分に行い『この人なら大丈夫』と判断できたら譲渡ということになる。せっかく救った命だから幸せになってほしいという一念だ」

 --マッチングの際に注意していることはありますか

 「何と言っても相性が大事なので、ファーストインスピレーションを大切にしている。対面の時のワンちゃんの様子とか人間側の態度などにも気を配っている」

 --これまでの譲渡の回数は?

 「カウントしていないが、譲渡できるのにいいマッチングができなくて殺処分になってしまったケースや譲渡後に返ってきたケースはゼロ。譲渡は100%成功している。譲渡後には元気な姿を確認するため写真を送ってもらうなど追跡調査もしている」

 --愛護センターに聞くと平成26年度の犬猫殺処分数は前年を28匹下回る167匹で、殺処分率は犬が20・8%、猫が49%ということです

 「高崎市は中核市に移行して以降、よくやっている。猫はどうしても繁殖がかけ算的に増え野良猫も多い。今は野良猫を捕らえ避妊去勢し耳に目印のカットを入れて放つ地域猫活動が精力的に行われている。世代を止めてゼロに近づけようというものだ」

 --初の愛護講演会はどうして企画したのですか

 「普段から殺処分ゼロにするには保護譲渡だけでなく飼い主のレベルを上げなくてはと考えていた。今年4月にドッグランができて盛り上がっている今こそ、命を落とさなくてはならないワンちゃんらがいることに目を向けて現実を知り、命に向かい合ってほしいと開催にこぎつけた」

 --講演会はどのような内容になりますか

 「私が高崎の実情を話し、動物環境・福祉協会Eva理事長で女優の杉本彩さんが広いくくりでの人と動物が幸せに共生できる社会のあり方などを語る。また、私たちは犬猫だけでなく、多くの動物たちの命の犠牲があって生かされていることも含めて伝えたい。そのために講演会のタイトルを『いのち』にした。飼い主だけでなく、次世代を担う中学生や高校生にも足を運んでもらいたい」

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【プロフィル】山田由紀子

 やまだ・ゆきこ 昭和49年、高崎市出身。平成8年に武蔵野音楽大声楽科を卒業後、日本オペラ振興会オペラ歌手育成部の研修生として2年間学び藤原歌劇団団員(ソプラノ歌手)。26歳でイベントや音楽企画などを行うプリーマを立ち上げる。愛護講演会は無料。事前の申し込みが必要。FAX027・320・6380。

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