コーヒーには、血糖値を抑える効果があるといわれ、脳梗塞の危険因子である糖尿病を防ぐことにつながることから、コーヒーを飲むことで脳梗塞の発症が低くなったと推察されています。
また、コーヒーと緑茶には相互作用があり、緑茶を日に2杯以上、コーヒーを日に1杯以上摂取したグループでは、緑茶もコーヒーも飲まなかったグループに比べると、循環器疾患、脳卒中、脳梗塞、脳出血の発症リスクが低下し、特に脳出血においてより低いリスクとなりました。
実はコーヒーの健康に対する効果については、これ以外にも多くの疫学的研究が古くから行われており、パーキンソン病、大腸がん、直腸がん、2型糖尿病などの発症リスクを下げるともいわれています。
身近な飲み物であるコーヒーや緑茶にこのような効果があるとは驚きです。しかし何事も過ぎたるは及ばざるがごとし、飲み過ぎに注意して味わってください。(和歌山県立医科大学 脳神経外科准教授 小倉光博)