「言語道断」「体制改善せず」…生体肝移植患者死亡で医療関係者

 今回の手術の結果について、医療関係者からはセンターの移植再開を疑問視する意見が出た一方、移植を待つ患者からは理解を示す声も上がった。

 神戸市の立ち入り検査を受けた上での再開を求めていた神戸市医師会の置塩隆会長は「健康な臓器提供者にもメスを入れるリスクの高い手術で、強行は言語道断だ」と指弾。万全な体制の確立が確認されるまで、手術の全面中止を求めた。

 5月に神戸市で開かれた「第33回日本肝移植研究会」の当番世話人を務めた神戸大大学院の具英成(えいせい)教授も「結果は遺憾。センターの常勤医は増えておらず、チーム医療の総合力の観点からすると、体制改善がなされたようには思えない」と指摘した。

 これに対し、移植に関する情報を患者に提供するNPO法人「難病患者支援の会」(横浜市)によると、今回の結果について患者から「10%でも生きる望みがあれば、移植にかけたいのが患者や家族の偽らざる心境」「死を前にした者にとっては、安全や慎重さを考慮する余裕はない」などの意見が寄せられた。

 一方、近く立ち入り検査を予定する神戸市保健所の担当者は「コメントを差し控える」と言葉少な。厚生労働省地域医療計画課の担当者は「立ち入り検査の結果、何が問題かが明らかになれば、全国の病院でも同様の問題の有無の調査などを検討したい」と話した。

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