第二の故郷、千葉・市川で「さだまさし展」 青春の20年過ごした当時の部屋再現

 歌手のさだまさしさんが多感な青春時代を送った「第二の故郷」である市川市の吉澤ガーデンギャラリーと木内ギャラリーで、企画展「さだまさしミュージアム」が開幕した。貧乏暮らしをした同市国分のアパート「平川荘」の一室を再現。愛用のギターやバイオリンなど約160点を展示している。7月26日まで。

 さださんは長崎市出身。中学生のときバイオリン修業のため上京し、親戚を頼って市川市で暮らし始めた。約20年間にわたって市内で転居を繰り返したが、愛着が深いのが平川荘だ。

 昭和45年から5年間(一時帰郷)、暮らした。すでに取り壊されているが、森綾子学芸員が聞き取り調査を行い、住んでいた16号室を館内に再現した。布団を敷きっぱなしの万年床。夏でも電気こたつを使っていた。主食は即席ラーメン。貧しくて1個のラーメンを友人と分け合って食べたという。また、使用済みのティーバッグ(紅茶)を窓際に干して何度も使用したそうだ。

 森さんは「さださんは青春時代、この部屋で詩集や哲学書を読み、壁にもたれてギターを弾いて作曲したそうです。人生の転機となった場所で、ファンにとって『聖地』といえそうです。市川には通った銭湯や飲食店、愛用のバイオリンを質に入れた質屋などがある。ゆかりの地を散策するのも楽しいですよ」と笑顔で語る。吉澤ギャラリーはイラスト入りの地図を作成。入館者に配布している。

 吉澤ギャラリーでは愛用の楽器や直筆の譜面、原稿や写真などを展示。名曲が誕生した背景を紹介する。木内ギャラリーでは映画関連のポスターや資料、レコードジャケットなどを展示している。

 流山市から来た自営業、越井孝雄さん(68)は「さださんのファンでコンサートには約80回、行ったことがある。(企画展では)人間性がうかがえて興味深い」と話していた。

 入館料(2館共通)は一般500円。月曜休館。問い合わせは吉澤ガーデンギャラリー(電)047・374・7687。