浪速風

ジュール・リメも嘆くだろう

ワールドカップ(W杯)の生みの親は第3代国際サッカー連盟(FIFA)会長のジュール・リメ(1873~1956年)である。かつて優勝国に贈られるトロフィーはその名で呼ばれた。アマチュア・スポーツの祭典だったオリンピックに対して、プロも参加できる世界選手権を構想した。

▶第1回大会は1930年にウルグアイで開催されたが、難産だったという。サッカーの「母国」イングランドがそっぽを向き、ヨーロッパからの参加はわずか4カ国だった。それでも建国100周年の記念行事として盛り上がり、新設された8万人収容のスタジアムは観客で埋まった。

▶リメは言う。「重要なのは、この力強い心身の向上手段が、多くの支持者、実践者を作り出すことである。一方、スタジアムはサッカーに必要な資金をもたらす」。今やW杯はオリンピックを超えるスポーツイベントになった。リメの夢は実現したが、FIFAの腐敗は想像もしなかったろう。