浪速風

近畿など梅雨入り らしくなくてもご用心

時折強く降る雨の中を通勤する人々。近畿や中四国でもこの日梅雨入りした=3日午前、大阪市北区(寺口純平)
時折強く降る雨の中を通勤する人々。近畿や中四国でもこの日梅雨入りした=3日午前、大阪市北区(寺口純平)

コラムニストの山本夏彦さんが戦前の梅雨をこう描写していた。「雨ははげしくは降らない。しとしと降るといえば風情があるが、降りつづいて何もかもしめっぽくなる。じっとりと畳はぬれたようになる、カビがはえる。押入のなかの布団までつめたくなって風をいれることもできない」(「入梅なくなる」より)

▶「男梅雨」「女梅雨」は性差別的な表現というので使われなくなったが、さて、前述のような梅雨はどちらかと問えば、逆を指すのではないか。男女が変わったように、梅雨も変わった。この時期、新緑をさらに色鮮やかに美しく見せる「青梅雨」という言葉も耳にしなくなった。

▶ここ数年は梅雨入りしてもすぐに中休みか、あるいは空梅雨かと思うほど雨が降らない。だが、雨が少ないと油断していると、突然の大雨で被害が出る。気象庁が梅雨入りを発表するのは、防災を呼びかける意味もあるのだろう。しばらくは熱中症とゲリラ豪雨にダブルでご用心。