千葉県香取市の香取神宮に油のような液体をまいた疑いが強まったとして、千葉県警が建造物損壊容疑で、米ニューヨーク在住の医師で52歳の男の逮捕状を取っていたことが1日、捜査関係者への取材で分かった。全国各地の寺社で油のような液体がまかれているのが相次いで見つかっており、関連を調べる。
県警は、男が4月末にニューヨークから成田経由でフィリピンのマニラに向かうとの情報を得ていたが、男は急遽(きゅうきょ)ルートを変更して日本への立ち寄りを見合わせ、以降、国内に来ていないとみられることも判明。現在米国にいるとみられ、県警は旅券法に基づいて男にパスポートの返納命令を出してもらうよう外務省に要請することも検討し、捜査を進めている。
捜査関係者らによると、男は高校時代まで国内で過ごし、卒業後に渡米して医師となり、平成25年にキリスト教を標榜する団体を設立した。関東や関西の各都市で講演するなどして信者を増やし、東南アジアなど国外でも布教活動を行っている。