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ソニー「再生プラスチック」いよいよ外販へ 石油由来樹脂より高性能、低環境負荷を実現

 ソニーは、独自開発の難燃性再生プラスチック「SORPLAS(ソープラス)」の外販に向け、複数の企業と交渉を始めた。資源の再利用で環境負荷の低減につながるだけでなく、石油から直接つくられた樹脂よりも高い耐久性や耐熱性を持つのが特徴だ。2011年から、自社のテレビやデジタルカメラなどに導入してきた。ソープラスの利用はすでにコスト増要因ではなくなっており、外販が実現すれば収益化も視野に入る。

工場廃材など利用

 ソープラスは「サステナブル・オリエンテッド・リサイクルド・プラスチック」の頭文字を取った。材料はCDやDVDなどの光ディスク、テレビ内でLED(発光ダイオード)によるバックライトの光を均一化する光学シート、主に海外で水を運ぶために使われるボトルだ。工場で廃材として出たものや使用済みのものを回収して使う。いずれも、「ポリカーボネート」と呼ばれるエンジニアリングプラスチックの一種でできている。

 この再生を実現した大きな要素は、素材を燃えにくくする硫黄系の新型難燃剤「PSS-K」だ。

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