経済インサイド

日本に近づく韓国経済界 「歴史問題よりも現実を見てくれ」朴政権に迫る

日韓経済人会議後の会見で握手する日韓経済協会の佐々木幹夫会長(右)と韓日経済協会の金●(=金へんに允)会長=5月14日、ソウル
日韓経済人会議後の会見で握手する日韓経済協会の佐々木幹夫会長(右)と韓日経済協会の金●(=金へんに允)会長=5月14日、ソウル

 韓国をこのほど訪問したケリー米国務長官が、朴槿恵(パク・クネ)大統領に日韓関係の改善を促したが、関係改善を望んでいるのは何も米国だけではない。韓国経済界からも日韓関係の改善を迫る声が強まっている。経済界からは、現政権の経済運営がうまく進展しておらず、打開策も見いだせていないとして、景気回復の遅れに対する危機感が増大している。対中輸出が減る中、日本との経済連携強化で、なんとか韓国経済の持ち直しにつなげたいというのが本音のようだ。

首脳会談に応じない朴大統領

 「これまで政府は、日本に対して歴史問題を前面に押し出してきたが、(歴史)認識よりも現実をみるべきだ」

 「日韓企業によるアジアなど第三国での資源やインフラプロジェクトでは、日本サイドが持つ情報が大きい。これを活用することが必要」

 5月13、14日に韓国・ソウルで開催された日本と韓国の企業トップらが集まる日韓経済人会議。この会議で、韓国の企業経営者からは、日韓の企業レベルでの連携強化を求める声が目立った。

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