高校生科学世界大会入賞 長浜高2年の重松さん・山本さん友人ら快挙喜ぶ

 米国ピッツバーグで今月開かれた高校生の科学研究コンテスト「国際学生科学技術フェア」(ISEF)に出場し、動物科学部門の4等に入賞した愛媛県大洲市の県立長浜高校2年生、重松夏帆さん(16)と山本美歩さん(16)が27日、同校で受賞を報告し、在校生らが快挙を喜び合った。

 同校水族館部に所属する2人は、「カクレクマノミはなぜイソギンチャクの毒針に刺されないのか?」を研究テーマに「チーム・ニモ」を結成。海水の成分に着目し、イソギンチャクの触手を溶液に浸して顕微鏡で観察した。その結果、マグネシウムの濃度が関係することを突き止め、実験でクマノミの体の粘液にマグネシウムイオンが多く含まれることを発見、論文を発表した。

 論文は今年1月に開かれた第58回日本学生科学賞(高校の部)で最優秀の内閣総理大臣賞に輝き、ISEFへの出場を果たした。

 受賞報告会で、重松さんは「世界で認められたことを実感した。来年はレベルアップして1位を取る」。山本さんは「受賞は支えてくれた人のおかげ。次の研究に生かしたい」と意欲を燃やした。

 同校の上田敏博校長(54)は「頑張って努力すれば報われることを実証してくれた」と2人を讃え、在校生(137人)に「次は君たち。勇気を出して課題に向き合って」と励ました。指導した重松洋教諭(47)は「濃度の測定など実験方法に苦慮していた。受賞をきっかけに可能性を広げてほしい」とチーム・ニモにエールを送った。

 長浜高校水族館は平成11年に開館し、毎月第3土曜日に一般公開している。

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