高木桂一の『ここだけ』の話

露「ビザなし交流中止」読めなかった外務省 対露外交やられっ放し日本は腹をくくれ

 このところ顕著になっているロシアの居丈高な態度に、日本は手をこまねいているだけのようだ。ロシア側はついに北方領土の元島民らがビザを手にせずに故郷を訪れる「ビザなし交流」と「自由訪問」までいったん中止にする行動に出た。日本側がなおも淡い期待を抱くプーチン大統領の年内来日はもはや「白紙」になったといえるだろう。

 ロシアは5月15~18日に国後島を64人が訪れる予定だった「ビザなし交流」と、19~22日に色丹島を59人が訪れる予定だった「自由訪問」を直前になって中止とした。いずれも今年度の1回目だったが、ロシア側から「調整がつかない」と外務省に説明があったという。

 平成4年に始まったビザなし交流は21年にロシア側の都合で中止となったことがある。11年から行われている自由訪問がロシア側の都合で中止となったのは初めてだ。その後の両国間の調整で、ビザなし交流は7月2日から、自由訪問は6月5日からそれぞれ行うことになったが、ロシア側の一方的な事情で一時中止となったのは異例のことだ。明らかに日本に対する「嫌がらせ」である。

 実はこの事態を約1カ月前に予言していた人物がいる。かつて「外務省のラスプーチン」と呼ばれた元同省主任分析官で作家の佐藤優氏だ。