正論

安保法制の「大業」を成就させよ 防衛大学校名誉教授・佐瀬昌盛

 それから55年後の今日、安倍政権は集団的自衛権の限定的行使を中心とする、新しい安全保障関連法制の最後の胸突き八丁に差し掛かっていると言えましょう。それはひどく骨の折れる作業です。

 つい先日、そのほぼ全容が明らかになりました。私は第1次、第2次の「安保法制懇」のメンバーだったため、ごく最近、官邸から「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案要綱」なる長い文章を受け取りました。全体で147ページ、長文であるうえ、すこぶる重いのです。

 ≪有志連合への参加に紛糾も≫

 頭の痛さを覚えながら読み進めてみたものの、はかどりません。さらにもう一つ別の文書も同封されていました。「国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案要綱」がそれです。これが42ページ。

 法律にかかわる文書なのでスラスラとは読めません。後者の「要綱」の冒頭にはこうあります。「第一 目的 この法律は、国際社会の平和及び安全を脅かす事態であって、その脅威を除去するために国際社会が国際連合憲章の目的に従い共同して対処する活動を行い、かつ、我が国が国際社会の一員としてこれに主体的かつ積極的に寄与する必要があるもの(以下「国際平和共同対処事態」という。)に際し、当該活動を行う諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等を行うことにより、国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的とすること」。砂を噛(か)む思いなしには読めない代物です。

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