経済インサイド

不動産業界の病巣「囲い込み」 業界有志が存在を極秘調査、告発の衝撃

中古住宅市場の活性化へ

 人口減少を背景に今後も新築住宅の着工数は伸び悩みが見込まれるほか、空き家の増加も大きな社会問題となっており、中古住宅流通の円滑化は喫緊の課題。国交省はこうした商慣行の是正と合わせ、中古住宅を診断する仕組みの普及・定着を図って物件の品質向上を目指すなど、市場の整備を急ぐ方針だ。

 ただ、なお課題もある。海外では囲い込みをなくすため、売り主と買い主の双方から手数料を取るいわゆる「両手取引」そのものを禁じている国も多い。

 また、日本では不動産売買手数料は上限である「物件価格の3%+6万円+消費税」の金額をベースに設定され、売買契約が行われる。売り主、買い主の両方から上限並みの手数料を得られれば大きな利益が確保できるため、「高い売却額を提示する他社が仲介した買い主よりも、価格が低くても自社が仲介する買い主を優先する傾向が強い」(業界関係者)。一方、海外では業者間での競争を活発化させるため、仲介手数料率が自由化されているケースが多い。

 日本でも民主党が一時、両手取引の禁止を公約に掲げていたが、業界の抵抗などもあって実現しなかった。今回、取引情報の透明化が実現すれば、囲い込みの是正は大きく前進するとみられる。だが、一層の市場活性化には、両手取引の規制や手数料自由化なども中長期的な課題の解決も必要となりそうだ。

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