世界の議論

中国アリババ、偽グッチを故意に買わせる? 「cucci」に「guchi」…高級ブランド提訴で全面対決へ

 メディアは訴状の内容を詳しく報道。18日付米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は、原告が雇った調査員がアリババの国際ネット通販サイト「アリエクスプレス・ドット・コム」でイヴ・サンローランのTシャツの偽造品を購入すると、実際にニューヨークに送られてきたと紹介。このサイトで「Gucci(グッチ)」と入力して検索すると、「cucci(クッチ)」や「guchi(グッチ)」といった微妙にスペルが異なったワードが表示され、偽造品を買わせようとしたという。

 また、18日付米通信社ブルームバーグによると、アリババ・ドット・コムで「replica(レプリカ)」と入力し検索すると、偽ブランドの腕時計を販売する複数のサイトが表示され、誘導されたとしている。

 こうした具体的な事例に基づき、ケリングは「アルゴリズム(コンピューターの算法)を使い、利用者が偽造品を購入するよう仕組んでいる」と主張した。

 「無駄な道」全面対決へ

 これに対し、アリババは「(偽造品撲滅のために)われわれと建設的に協力する道を選ぶ代わりに、訴訟という無駄な道を選んだ」と非難する声明を出し、全面的に争うと表明した。

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