討論

国主導「プレミアム商品券」 各自治体の消費拡大なるか

【討論】国主導「プレミアム商品券」 各自治体の消費拡大なるか
【討論】国主導「プレミアム商品券」 各自治体の消費拡大なるか
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 政府が平成26年度補正予算に盛り込んだ自治体向けの新交付金を活用して、全国の97%の自治体が、消費者の購入額に一定額を上乗せした分の買い物ができるプレミアム付き商品券を発行する。各自治体での消費拡大が見込める一方で、国によるバラマキではないかとの批判の声もある。国主導でのプレミアム商品券発行の是非について、日本リサーチ総合研究所の藤原裕之主任研究員と、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストに見解を聞いた。(溝上健良)

工夫次第で大きな効果 日本リサーチ総合研究所主任研究員・藤原裕之氏

 --国の交付金を使ったプレミアム商品券の発売をどう評価する

 「今回は6年前に景気対策の一環として実施された定額給付金などと違って、自治体による創意工夫の余地がはるかに大きく、その点で十分評価できる施策だ。プレミアム商品券はあくまで道具であり、どう使うかで真価が問われる。定額給付金では消費者はもらう側で、行動する必要がなかったが、今回は消費者は情報を収集し、お金を出して商品券を買う必要がある。そこで消費者のモノを買いたいというマインドが高まりやすい。マクロ的な経済効果という点ではGDPを0・1~0・2%しか押し上げられず、過大評価すべきではないが消費刺激効果は前回より大きいだろう」

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